ガチンコ白馬構築~ウニ載せ~ 8世代GS構築記事

みなさんはじめまして。

ランクマ、INCで回していていい感じだった構築の紹介を、自分の思考の言語化もかねて行いたいと思います。実績としてはそこまで最強なものはないのですが、INCでレート1733(最高は1791)、ランクマでは2022年3月のシーズン28で最終283位を達成しました。

 

1.強い「トリックルーム」構築とは

トリックルームと見せかけたダイマポリ2+襷AS白馬バドレックスで奇襲する構築が2022年2月INCで結果を残したのがきっかけで白馬バドレックスを使ってみたいなと思いました。いろいろ回していく中で感じたのが、「白馬バドレックス自体の性能を引き出すにはやはりトリルが一番」だということでした。(構築全体の強さは別にしても)トリル偽装高速白馬バドレックスは、ネタが割れてしまえばただのザシアンに弱いポケモンであるということです。

そこで、トリル下で白馬バドレックスが暴れ散らかすような伝統的トリル構築の勝ち筋を狙いたいという点からスタートしました。

 

白馬バドレックスの弱点として典型的なものは大きく分けて、

a.ガオガエンの「いかく」+「すてゼリフ

「ダイアイス」や「ブリザードランス」を撃つタイミングでガオガエンを後出しされ、「いかく」でこちらの火力をそがれる展開は一番苦手です。「いかく」をくらった状態のA-1ではダイアースでガオガエンすら倒せなくなるため、相手のガオガエンに「すてゼリフ」を撃たせる隙を生み、もう一度ガオガエンを出され「いかく」されることで、Aを合計3段階分下げられてしまいます。

一度目の「いかく」は防ぎようがないにせよ、「すてゼリフ」だけは絶対に打たせない立ち回りが必要です。

 

b.モロバレルトリトドンのような超低速催眠

白馬バドレックスより遅いポケモンダイマックス中の動きを止められる展開はやはり厳しいです。

 

c.ザシアン

「きょじゅうざん」はダイマックス白馬バドレックスを正面からワンパンできる数少ない攻撃です。数少ないと述べましたが、ザシアンの数は少なくない、というかだいたい採用されているので要注意です。「トリックルーム」が切れたタイミングで打ち込まれる展開は則負けにつながります。

また、「トリックルーム」中であっても、白馬バドレックス使いは「ザシアンを倒しにいかなければ、後攻からとんでくる攻撃で倒されるかも」という脅迫観念に囚われます。そこにうまく「まもる」と絡められると、貴重な「トリックルーム」とダイマックスターンを浪費することになります。

 

d.イカサマ

イカサマ」は白馬バドレックスのAを参照して火力を計算するため、「しろのいななき」発動後にくらうと致命傷です。特にまずいのがイベルタルで、「ダークオーラ」の効果で半端ない火力になります。また、「くろいてっきゅう」持ちのオーロンゲは白馬バドレックスよりS実数値が低いため、「トリックルーム」中こそタイプ一致「イカサマ」が怖いです。

 

があります。それぞれに対してうまい返しを見つける必要があります。上記の弱点をつぶすために必要だと感じた要素がこちらです。

 

A.白馬バドレックスの隣も相手に圧力をかけられること

トリックルーム」中のダイマ白馬バドレックスは1vs1ではほぼ無敵ですが、それでもいくつかくらってはいけない技があります。前述した通り、ザシアンの「きょじゅうざん」、ガオガエンの「すてゼリフ」、イベルタルの「イカサマ」、催眠技です。

こうした天敵は行動させずに倒さなければいけないのですが、2体並べられたとき少なくともどちらかの攻撃が通ってしまうわけですね。無敵の白馬バドレックスといえど、ダイマックス中には範囲技は打てませんから。

そんなとき大切なのが、隣のポケモンの攻撃です。そうした隣で天敵を倒す、一時的でもいいから動きを止められることが必要です。

 

B.どこからでも白馬バドレックスの「じゃくてんほけん」を発動できること

これはほぼ弱点aのガオガエン対策です。確かに物理エースにとって「いかく」は脅威ですが、白馬バドレックスには「しろのいななき」があります。「いかく」をくらったとしても、「じゃくてんほけん」でA+1の状態にすれば、だいたいの相手は吹き飛ばせるため、「しろのいななき」を発動可能です。つまり失った攻撃力をすぐに取り返せます。

重要なのは、どんな盤面からでも白馬バドレックスの「じゃくてんほけん」の発動を狙える取り巻きを固めることです。

 

C.迅速なエースの展開

これは「トリックルーム」発動役に求められる性能です。確実な「トリックルーム」発動は本構築にとってとても重要です。一方で、安定した「トリックルーム」要員やそのサポート要員は条件Aを満たさないものが多く、白馬バドレックスを出すのに手間取ってしまいます。

トリックルームを発動した後、そのまま相手に負担をかけられる(白馬バドレックス自身で発動する場合など)のが理想ですが、それができないなら、例えばさっさと退場してくれることが望ましいです。幸い自主退場技は効果も強力なので、相手に圧力をかけながらエースを降臨させることができます。

 

D.2回目のトリックルーム発動ギミック

トリックルーム」は一度だけだと「まもる」の時間稼ぎに対応しきれないことが多いです。一度目の「トリックルーム」が切れた盤面では、こちらのダイマは終わり、相手残り2体くらいになっているでしょう。そこからもう一度「トリックルーム」を発動するうえで終盤まで残れるサポート要員は有用です。白馬バドレックスを守りながら、白馬バドレックス自身の「トリックルーム」を狙います。

 

E.他白馬バドレックスを守るギミック

上記があれば基本事足りるのですが、「くろいてっきゅう」もちオーロンゲやモロバレルの「キノコのほうし」などは要注意です。これらは個別に対応を考える必要があります。

 

さて、これらを満たすポケモンの組み合わせを探っていきましょう。

 

2.具体的なポケモンの検討

まず真っ先に思いついたのがモロバレルです。「キノコのほうし」はAに該当し、例えば「ザシアンをとりあえず催眠技で狙いながら隣を白馬ダイマ技でぶん殴る」動きに裏目はほとんどありません。おまけですが「じんばいったい」できのみを封じてばらまく「キノコのほうし」にも強いシナジーがあります。不意の「ラムのみ」に負けません。

吸収技の「いかりのこな」もとても優秀で、DとEを満たします。また、「たたりめ」はBを満たし、「じゃくてんほけん」発動役も可能です。

 

次にトリル発動役としてミミッキュを考えました。「ばけのかわ」の性能によって、唯一無二でのトリル発動の安定感があります。また「かげうち」でBを満たし、「じゃくてんほけん」発動役が可能です。

 

続いて、「くろいてっきゅう」コジョンドです。お前は何を言っているんだと思われるかと思いますが、ちゃんと強いです。ガオガエンに強いポケモンランキング1位で知られるポケモンですね。「ねこだまし」「サイドチェンジ」「ワイドガード」はトリックルーム発動時のサポートとしてとても優秀です。また、「くろいてっきゅう」を持たせた最遅個体は、実は最遅白馬バドレックスと同速です。白馬バドレックスのS調整によって、「ぶんまわす」でBの「じゃくてんほけん」発動もこなします。

 

最後に、バチンウニです。お前は何を言っているんだと思われるかと思いますが(2回目)、ちゃんと理由はあります。まずエレキメイカーによる催眠耐性です。相手のモロバレルの「キノコのほうし」に対し、こちらのモロバレルの「いかりのこな」は無力ですが、エレキフィールドを貼ってしまえば心配ありません。

また実は電気の超火力ポケモンであり、条件Aである相手への圧力もこなします。エレキフィールド下の磁石「ライジングボルト」は、かのレジエレキの珠「ダイサンダー」の70~80%の火力に相当します。ダブルダメ「ブリザードランス」+「ライジングボルト」でH振りザシアンまで倒せます。さらに、「ふいうち」を覚えるため、条件Bの「じゃくてんほけん」発動もこなせるんですね。

 

そういえば伝説2体目を入れてませんでした。トリルミラー(特に白馬パルキア)に強そうで、自身もトリル役をこなせるディアルガを採用して完成です。